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「心配」の種を、増やして育てているよ
電車に乗ったら、自動改札機通過情報配信サービスという案内ポスターが掲示されていました。これは、自動改札機をICカードで通過した際に、その日時と駅名を、あらかじめ登録した人に通知するサービスだそうです。毎月315円の費用が掛かるのですが、子どもにこのICカードを持たせておけば「安心」だというのが謳い文句です。

以下は、あるネコから届いた言葉。

人間て、まったく不思議だニャー。「安心」というのは、何も心配ごとがない「安らかな心」のことを言うんだけどねぇ。おいらなんてさ、気ままに生きているから、日中はのんびり日向ぼっこだね。子どもはたくさんいたけど、もうみんな巣立っていっちゃったから、心配なんてしたことないニャー。

改札機を通過した情報を確認できるから「安心」だというけど、想定した時間にもし通知が来なかったら、かえって「心配」になるんじゃないの? それ以前に、毎日毎日、通知情報とにらめっこが新しい習慣になっちゃうよね。それって「心配」の種を増やしているだけじゃないのかニャー。

それにだよ。仮に、大切なお坊ちゃんお嬢ちゃんが、変なオジさんに連れて行かれたとしようかぁ。そのサービスで判るのは、まだ改札機を通過していないってことだけなんだよね。誘拐を事前に防止することもできないし、いつ、どこで、誰に連れて行かれたってことも、いっさい判らないんだ。そのどこが安心なの?

予定時刻になっても改札機を通っていないバッファを、どれくらいに見るのかニャ? どれだけ時間が過ぎると「何かあったんじゃないか」と思うのかニャ? 5分? 10分? 30分? 1時間? だったら、家で待っているのと大して変わらんのじゃないかニャー。

おいらの師匠が言っていたけど、思念はテレパシーで通じるんだってさ。そうすると、その毎日の「心配」が、お坊ちゃん、お嬢ちゃんに、パーっと届くんだよ。お坊ちゃん、お嬢ちゃんの気持ちになってご覧よ。毎日毎日、親の「心配」という監視の目が、自分に注がれるんだよ。それって、本当に親の愛情なのかニャー?

人間て、まったく不思議だニャー。便利な道具をどんどん作って、どんどん自分を縛って、「心配」の種を増やして育てていく。それなのに、人間はそれを「安心」だと言うんだからねぇ。フーテンのドラ猫のおいらなんかにはとても理解できないよ。

これも師匠から聞いたけど、50年前の親は、子どもが自分にまとわりつくと「外へ行って遊んでらっしゃい」と言って追い払ったらしいよ。今とはずいぶん違うニャー。いったいどっちが「安心」だったんだろうねぇ? 人間て、まったくおかしな動物だニャー。ま、おいらには関係ないから、これからまた昼寝するよ。