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反面教師にできる人とできない人
口には出さずとも、ほとんどの人が、未だ処理できない、親との何らかの確執を心に抱えています。人間関係において起きる様々な問題の元をたどれば、結局、全部のことが、潜在意識の中に眠っている親との確執にまで行き着くと言っても過言ではありません。

なぜでしょうか? 乳幼児にとって、親は初めて接する地上の人間であり、その庇護を受けなければ一日たりとも生きてゆけず、成長することもできません。つまり100パーセント依存しなければならない状況の中で、子どもは「人間」というものの学習をスタートさせることになるのです。

その関係を支えるものは、言うまでもなく「本能」です。ところが人間の場合は、思考や感情が他の動物よりも著しく発達したがために、「情愛」というものが「本能」に過剰にプラスされたり、逆にマイナスを引き起こしたりするということが起こったのです。

つまり、本来は「本能」であった筈のものが、人間の場合には「無償の愛」という言葉に置き換えられ、この「無償の愛」の実現度が問われるようになったのです。

親はそのことを余り意識していないのですが、子どもの側は「無償の愛」があって当然だと思っていますので、発達するに従って、この基準で親から受けたものを評価するようになっていきます。そして満たされない思い出があった場合には、これが強く印象づけられ、潜在意識の中に深く刻み込まれるのです。

さてそうなりますと、「親」はなにしろ最初に接した「人間」ですから、その子にとっては、その体験が「愛」というものに関する人間原則のように働いてしまい、大人になっても、潜在意識に刻み込まれたその感情体験が、そこかしこで顔を出すことになるのです。これが、その人の葛藤を引き起こすのです。

そこで、自分の中に、未だ処理できない親との確執の感情があるという方は、次のことを考えていただきたいのです。当時のあなたの親も、今のあなたと同じように未熟であったということを。完全な人間ではなかったということを。

親は、最初から「親」だったわけではないのです。あなたが生まれたことによって、あなたの「親」になったのです。今は子どもの数が少ないですから、ほとんどの親は、初心者マークを付けて「親」をおっかなびっくりドライブしている状態だったということを解ってあげてください。

ですから、試行錯誤もあり、失敗もあり、事故もあることは致し方のないことです。完璧など望むべくもありません。大事なことは、たとえ大きな確執があったとしても、あなたがそれを反面教師として逆に活かせばよいだけのことです。ここで、反面教師にできる人とできない人とで、大きな差が生まれてきます。

そこでちょっと考えてみてください。親との確執をいつまでも抱えていることに、いったいどんな益があるというのでしょうか。それはあなたの中に生じた感情です。それを生み出しているのは、他ならぬあなた自身なんですよ。自分で自分を不快にさせているだけだということに気づいてください。

だとすれば、反面教師にして切り替えてしまった方が、どれだけ益のあることでしょうか。その時から、あなたはご自身の不快を手放すことになるだけではなく、周囲の人々に対しても、また子どもに対しても、慈愛で接することができる人になれるのです。これがどんなに素晴らしいことであるか。

自分が親から受けた満たされなさの感情を、次に連鎖させてはなりません。そこには何の益もありません。あなたの代でストップさせるのです。そして、周囲に愛を振りまける人間に変身するのです。そうなった時、過去の出来事が、実はみな自分を成長させるために用意されたものであったということに、あなたは気づくことになるでしょう。